いにしえからのお知らせ

News
ホーム > スタッフコラム > きっと誰もが農業の虜になる
スタッフコラム

きっと誰もが農業の虜になる

大学で農学部に入るまで農家さんに出会ったことも、農業を体験したこともなかった私がどうして農業(農家)にハマったのか?

この機会に一度じっくり考えてみました。

まず、農家さんに出会う前に抱いていた農業と農家のイメージは
「働き者」「大変なことが多い」「ルーチンワーク」といったところでした。
(無知ほど恐ろしいものはないです、ごめんなさい。)


実際会ってみて、どうだったかというと、「圧倒」の一言でした。


私が最初に出会った農家さんは自然栽培の稲作と養鶏をご夫婦で行われていました。
お邪魔させていただいたのは丁度育苗をしている時期で、ハウスから路地への苗床の移動や稲踏をさせていただきました。

まず驚いたのは一つ一つの作業に無駄がなく効率的なことです。
ご夫婦の一糸乱れぬ連携作業や来年以降のことまで考えた資材の使い方、苗の徹底した管理、私が1進む間に100進むくらいの効率の良さ。
経験値云々ではない何かがそこにはありました。

また、特に印象的だったのが生育状況をこまめにに記録していたことです。
その記録はどうされているのですか?と尋ねると、「来年以降の参考にするのと、農家仲間に共有するときに使う。農家は1年で1回しか実験できない。20年経験しても20回しか実験できない。だから記録することがとても大切。」とおっしゃっていました。

大学などの研究機関では、何百回も同じ実験を繰り返すことで1つの研究結果を作り上げることが多くあります。
しかし、農業は年間に何回も実験することは難しく、さらに自然環境が違う別の田畑での結果が自分の圃場で生きるとは限らないため、過去の経験がとても貴重で重要なデータなのです。

農家さんのお話から、農業という仕事は常に過去・今・未来の自分自身と相談し、日々研究しながら自分だけの栽培を深めているのだと感じました。


今、「農家はどんなイメージですか?」と聞かれたら私はこう答えます。
「研究者」「ビジネスマン」「経営者」「自然環境と共に生きる人」

農業は弥生時代から続く、環境をビジネスに利活用する、最先端の仕事でした。

農業や農家に対する固定観念と中身のギャップにすっかり虜になった私は、これからも農業と農家を面白がっていきたいと思います。 

この記事を書いたのは

Writer
理念推進室・いにしえLabo
久保田 美理

関連記事

News

お問合せはこちらから