
黒糖焼酎という文化に、
もう一度、島の原料と自然の循環を重ねたい
黒糖焼酎は、奄美群島でしか
造ることができないお酒です。
その希少性だけでなく、島の歴史や経済、
自立の願いとともに育ってきた文化でもあります。
私たちがこのお酒に惹かれた理由は、ただ珍しいからではありません。
農業のあり方を見つめ直し、自然を豊かにし、島の中に経済を循環させていく。
黒糖焼酎には、そんな新しい可能性を重ねられると感じたからです。

黒糖焼酎とは、どんなお酒なのか
黒糖焼酎は、奄美群島でのみ製造が認められている蒸留酒です。
日本の酒税法の中で守られてきた、固有の文化を持つお酒でもあります。
けれど、私たちが見ているのは制度としての特別さだけではありません。
島の人たちが守り、引き継ぎ、暮らしの中で育ててきた背景です。
守られてきた文化だからこそ、
これから先も続いていく形を考えたい。
その視点で見たとき、黒糖焼酎にはまだ、手をかける余地と伸びしろがあると感じました。
きっかけは、西平せれな氏との出会いでした
奄美大島の酒蔵、西平酒造。
そこで出会ったのが、西平せれな氏です。
島の事情。黒糖焼酎の歴史。原材料と価格のジレンマ。
そうしたものを「そういうものだから」と受け入れるのではなく、疑い、考え、抜け出そうとする姿勢がありました。
当たり前と思われてきた構造の外側に、もう一度目を向けようとする人。
そのチャレンジ精神と好奇心に、私たちは強く惹かれました。

守られてきた文化と、いまの現実
黒糖焼酎は奄美群島でしか造ることができません。
けれども、その原料の多くは、必ずしも群島内で生産されているわけではありません。
黒糖は沖縄産。お米はタイ産。
こうした構造は、現在の黒糖焼酎業界において珍しいことではありません。
価格競争、物流コスト、市場競争力の弱さ。
島という地理条件は、どうしても不利に働きやすいからです。
原料価格はそのまま商品の価格に関わり、需要やシェアにも影響します。
だから簡単な話ではありません。
本来、奄美群島でしか造れないお酒なら、
原料もまた島の中で育まれていく姿に近づけないだろうか。
いにしえが黒糖焼酎を手がける理由
いにしえの軸は、栽培です。
そして、農業のあり方です。
やるほどに自然が豊かになる。
そんな方向へ向かう商品づくりを続けてきました。
黒糖焼酎は、その考え方に驚くほど重なります。
自然栽培の黒糖と、自然栽培のお米。
それを使って焼酎をつくることができれば、農業の現場にお金が還元され、島の自然にも経済にも新しい循環を生み出せるかもしれません。
飲まれ続けることで、群島内の産業にお金が戻る。
農業が続くことで、土地との関係も変わっていく。
私たちは、その構造そのものに価値があると考えています。

島が抱える構造的な課題
奄美群島の特産には、ざらめや黒糖焼酎のような加工品が多くあります。
その背景には、船便による物流コストの高さと、市場競争力の不利があります。
農産物そのものを外へ届けようとすると、価格面で常にハンデを背負いやすい。
そのため、比較的輸送条件に耐えやすい加工品へと特産が集中してきた面があります。
これは島の努力不足ではなく、構造の問題です。
だからこそ、価格競争とは別の軸で、世の中に認められる価値をつくる必要があると考えています。
農業は、自然環境ともつながっている
奄美ではかつて、農業が盛んになった結果、地表が露出し、泥が川へ流れ込み、海へ出て珊瑚に影響を与えたという歴史があります。
これは感情的に語るための話ではありません。
農業は生産の技術であると同時に、自然環境へ影響を与える営みでもあるという事実です。
だからこそ、これからの農業は、収穫量や効率だけではなく、土地、水、海まで含めて考えなければいけない。
私たちはそう考えています。

失われつつある稲作と、奄美稲作保存会
奄美では、かつて稲作も盛んに行われていました。
しかし現在では大きく衰退し、守らなくては続かない産業になっています。
お祭りで使う稲藁さえ、鹿児島本土から取り寄せなければならない。
本来そこにあるはずのものが、失われつつある。
そうした現状に危機感を持ち、立ち上がったのが奄美稲作保存会です。
代表の小池氏は、イタリアンレストランを営みながら、島の原風景にあった稲作の姿に魅了され、この活動を始めました。
島の地力を高めるためにも、稲作をもう一度根づかせたい。
いにしえの黒糖焼酎に使うお米は、この奄美稲作保存会のものです。

自然栽培の黒糖を支える生産者たち
黒糖にも、理由があります。
徳之島では、徳南精糖さんが自然栽培に魅力を感じ、自社で農園を持ち、自然栽培のサトウキビづくりに取り組んでいます。
さらに、ピセ株式会社も自然栽培によるサトウキビづくりを行っています。
代表の井形も販売に関わっていた経緯があり、栽培と精糖に取り組む高桑氏とは、青森県弘前市で木村秋則氏の農業指導を一緒に受けていたご縁があります。
そうしたつながりがあったからこそ、もともと砂糖として扱っていたものを、今回黒糖という形にしていただくことができました。
焼酎づくりは、突然始まるものではなく、人と人との積み重なりの上に成り立っています。


焼酎は、原料の魅力がそのまま出る酒です
焼酎は蒸留酒です。
発酵によって生まれたアルコール分、そして黒糖とお米が持つ香りと水分。
構成要素は、とてもシンプルです。
だからこそ、原料そのものの魅力が味わいに表れます。
何かを足すのではなく、多くを引きすぎない。
作物が持つ魅力を、焼酎にしていく。
本来、奄美群島でしか造れないお酒なら、
原料もまた島の中で育まれていく姿に近づけないだろうか。
それはある意味で、焼酎づくりの原点だと私たちは考えています。
キリッとしていて、飲みやすい
アルコール度数は40度。
それでも、この黒糖焼酎には飲みやすさがあります。
キリッとした飲み口。まろやかな香り。そして、雑味のなさ。
黒糖の糖分が生み出したアルコールと、その香りを、まっすぐに堪能できる味わいです。
強さがありながら、重たくない。輪郭がありながら、引っかからない。
キリッとしていて、飲みやすい。
それこそが、この焼酎の大きな魅力です。


| 商品名 | いにしえの黒糖焼酎 |
| 原料 | 自然栽培の黒糖、自然栽培米 |
| 製法 | 蒸留酒 |
| アルコール度数 | 40度 |
| 味わい | キリッとした飲み口、まろやかな香り、雑味のない飲みやすさ |
※ 実際の表示内容は、販売中の商品仕様にあわせて調整してください。
飲むほどに、島の自然が豊かになる黒糖焼酎へ
この黒糖焼酎は、単に珍しい原料を使った商品ではありません。
島の文化を尊重しながら、島の中で原料を育て、自然を豊かにし、経済を循環させていくための挑戦です。
守るだけでは続かないものがある。
変えることで、守れるものもある。
私たちはこの焼酎を通して、そんな新しい循環を形にしていきたいと考えています
味噌・ワイン・お米など自然派食品を購入するなら株式会社いにしえ
| 会社名 | 株式会社いにしえ |
|---|---|
| 設立 | 令和3年10月18日 |
| 住所 | 〒994-0014 山形県天童市糠塚2丁目3-11 |
| 電話番号 | 023-616-7555 |
| メール | info@inishi-e.com |
| URL | https://inishi-e.com/ |