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コラム

いにしえがなぜ味噌を作るのか

私たちはいにしえがお味噌を作る理由をご紹介します。

私たちの味噌を作る理由ともいうべき3つの視点があります。
それが、
①薬に代わる食
②食料安全保障
③日本の伝統文化
です。

《 ①薬に代わる食 》について。

「食で人を健康にしたい」と思ったら、毎日食べる機会が多い主食と調味料をを変えることが、健康になるためにより効果的だと考えました。
 その中で味噌を選んだのは、腸内環境をより良く維持してくれる発酵食品だからです。

私たちの味噌が腸内細菌へ良い効果を与えるために、

・原料である大豆とお米の生産に農薬や化学肥料などが使われていないこと。
・醸造過程でも品質維持を目的とした添加物を使わないこと。
・より伝統的な技法が選択されていること。

を優先して選択しました。

そして次の視点は、

《 ②食糧安全保障 》

 食糧安全保障とは、日本国として全ての人に必要な食料が、十分確保されることを指します。
 私たちの会社やグループでできることは、ごくごくわずかかもしれませんが、その視点を持って事業に取り組むことはとても重要なことだと認識しています。
 それを意識した時に、最優先に取り組むべきと考えたのは、米・麦・大豆の生産体制でした。
これらは日本の主要作物であり主食です。
もし生産・供給を国内でコントロールできず、他国の意思決定で左右されることがあれば、その国の支配下にある状況と似たようなものです。
だから、国内で生産→備蓄→加工→消費する仕組みが必要だと考えました。
さらに、備蓄しながら必要に応じて加工にまわしていくこのサイクルは、食料を複数の状態で保存でき、ライフタイムを伸ばすことになるので、より食料安全保障に資すると考えています。

3つ目の視点は

《 ③日本の伝統的な食文化 》

 日本では、どの地域でも古くからお味噌を作り、毎日の食卓で食べる習慣があります。
各地に、古くからそこだけで栽培されている在来種と言われる大豆があり、気候風土に適した特徴を持っています。
その地域で栽培しやすい大豆で作られ親しみ馴染んだ味は、そこの気候風土と伝統を内包した食文化だと言えます。
お味噌を全国の在来大豆と地場の伝統的な技法で造ることで、日本の文化を護ることにつながると考えました。

さらにもう一つの”視点”を付け加えると、自然栽培や有機などの化学肥料に頼らない《生産者を支える》というものがあります。

大豆を育てた田んぼや畑には、窒素などの栄養が豊富になり、微生物の多様性が改善されるなどの地力を高める効果があります。
目的作物に替えて数年に一度大豆を植え、継続的に地力を維持する「輪作」という工程を加えることで、それを取り入れることができます。
私たちがその輪作で植えた大豆の出荷先になることで、生産者さんは地力を維持しながら収益も得られます。
そのサイクルがうまく回れば、私たちは農家さんの継続的な経営を支えられることができます。

これらが私たちの理念に沿ってお味噌を作る理由です。

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この記事を書いたのは

Writer
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代表取締役
井形 誠
2007年ころから、「あらゆる生き物と共存する農業の仕組みを作る」と自分の方針を固め、自然栽培の農業研修を受け、自然栽培食品店の責任者をし、自然栽培の果樹園を拓きました。 農業に転職する時、「販売の得意な農家になれば、後発農家も優位に立てる」と考えてマーケティングを勉強し、それを活かして「やればやるほどに自然が豊かになる農業」に取り組んでいます。 『薬に代わる食』『人と地球の健康を改善する』『いのちを大切にする文化を育てる』そんなテーマに共感できる方々を前進していきたいと考えています。

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