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添加物って身体に悪い?良いものもある?

食品添加物
食品添加物

今回は、私たちの身体をつくる「食」の視点から、生活に関わる添加物の中でも「食品添加物」に焦点を当てて考えていきたいと思います。

現代では、情報があふれていて、食品添加物についてもさまざまな意見があり、自分自身が何を選択すべきなのか、何が自分にとって必要なものなのかわかりづらくなっています。しかし、食品添加物の役割・リスクをどちらも知った上で、自分の生活スタイルや自分が大切にしたいもののために、選択肢をもっておくということが大事だと思います。

1. 食品添加物とは?

食品添加物は、保存料、甘味料、着色料、香料など、食品の製造過程または食品の加工・保存の目的で使用されるものです。

添加物は大きく分けて以下のカテゴリに分類されます。

  • 保存料: 食品の劣化を防ぎ、長期間保存できるようにします。例: ソルビン酸カリウム
  • 甘味料: 砂糖の代替として使用される低カロリーまたは無カロリーの甘味料です。例: アスパルテーム
  • 着色料: 食品に色を付けて、見た目を良くするために使用されます。例: カラメル色素
  • 香料: 食品に香りを加えるためのものです。例: バニリン
  • 乳化剤: 水と油を混ぜやすくし、食品の質感を良くするために使われます。例: レシチン

2. 添加物の役割と利点

添加物にはさまざまな利点があります。食品を加工する際に、食べ物の保存性を高めたり、味や香りを良くするために用いられます。豆腐の製造に必要な「にがり」や、かまぼこの赤い色、ソフトドリンクの香りなど、おいしさを作り出すためのものや、酸化が進み品質が劣化することを防ぐビタミンCなども食品添加物です。

特定の香りや味を再現することで、消費者の好みを反映させた食品の提供が可能になります。また、食材が長期間劣化しにくくなることで、食品ロスを減らしたり、遠くに輸送できるようになったりします。

3. 添加物の安全性

多くの消費者が添加物に不安を抱く理由の一つは、その安全性に対する懸念です。厚生労働省では、食品添加物の安全性を確保するために、食品安全委員会の意見を聴き、その食品添加物が人の健康を損なう恐れのない場合に限って使用を認めています。使用が認められた食品添加物についても、国民一人当たりの摂取量を調査するなど、継続的な安全確保に努めています。

4. 添加物と健康リスク

一部の添加物は、過剰摂取が健康に影響を与える可能性があります。例えば、長期的に高濃度で摂取すると、体に負担をかけることが懸念されています。また、特定の添加物はアレルギー反応を引き起こす場合があるため、特にアレルギー体質の人には注意が必要です。しかし、通常の食品に含まれる添加物の量は、規制を守っていれば健康に害を及ぼすことはほとんどないとされています。

5.私たちができること

・役割や使用のプロセスについて知る

添加物について不安がある場合は、食品ラベルを確認することや、信頼できるものを選ぶということが重要です。食品表示法に基づき、原則として、食品添加物を使用した場合は、全て物質名で表示することが義務付けられていますが、例外として、表示を省略していい場合が3つあります。そのうちの1つが、「加工助剤」といい、調理の過程で消えるものは表示を省略することができます。2つ目は、「キャリーオーバー」といい、原材料にもともと入っている添加物は表示を省略することができます。3つ目は、栄養強化の目的で入れた添加物は表示しなくてもいいことになっています。例外規定の他にも、対面販売なら表示の義務がないなどの決まりもあります。

これを聞くと、商品の表示すら信用できなくなることも考えられます。ですが、過度に気にしてしまい、それがストレスとなってしまっては余計に自分を苦しめることにもなりかねません。食品添加物について調べるきっかけの理由の多くは健康面での不安だと思います。ただ、食品添加物が使用されていることによって、私たちの食生活が保たれたり、豊かになったりしていることは確かです。食品ロスの観点から見れば役割を果たしていますし、食糧危機にさらされている国の人々にとっても貢献しているはずです。時代の流れに伴い、私たちの暮らしぶりも変化しています。よって、食品添加物にも使う理由があるということをきちんと知った上で、自分に必要ないものや、安全かどうかわからないものを食生活の中から引き算していくというスタンスが大事だと思います。

・表面的理解だけでなく、本質を考えながら経験してみる

添加物には、化学的に作られたもの以外にも、天然の素材から取り出された、身体に配慮した安全なものも多くあります。これらは人工的に合成された化学物質とは異なり、もともと自然界に存在する物質です。レモンから抽出されるクエン酸は保存料として、またアオサや昆布などから抽出されるアルギン酸は増粘剤として食品に使用されています。

また、海外の規制と日本の規制を比較している情報もよく見られます。ただ、これはひとつのものさしで考えてはならないほど、複雑なことだと思います。その国の文化や、国民の特性、気候条件などの環境が影響しているため、そもそも同じスタートラインではないはずです。

健康に与えるリスクを考えると、「いきなり全てを無添加にしないといけないのかな?」「そんなに良いものを買うお金の余裕がない」と感じる方も多いかもしれません。何かしらのきっかけで、食習慣を見直していきたいという気持ちがある場合や、添加物に対して不安に思う方は、自分のできる範囲で徐々に取り入れていったり、〇〇と〇〇は大丈夫というように見極めたりして、体の変化などもゆっくりと感じながら試してみるというのはいかがでしょうか?

まとめ

添加物は現代の食品業界で欠かせない存在であり、その利便性や品質向上のために使用されています。しかし、安全性や健康への影響についても考慮する必要があり、消費者としては、自分が何を選択すべきなのかを考えることが重要です。その「考える」という行為は、まずはその物事について「知る」ことです。メディアで報じられることはほんの一部分である場合もあります。記事もその人の主観がそのまま反映されていたり、書く目的が異なったりもします。それだけに捉われて、ひとくくりに添加物=悪者と決めつけるのではなく、どのように作られた添加物なのか?なぜそれを使う必要があるのか?など、そのプロセスを知ることは、これから自分たちの食生活をどうしていくか考える上で大切なヒントとなるはずです。

現代の科学ではわからないこともあります。いろいろな情報が溢れ、相反した情報を受け取ることも多くあります。それを知った上で、自分がどの立場にたち、どのような考え方で、心地よい暮らしを選択するのかということを是非大切にしていただきたいと思います。

ネットショップなども活用すれば割と簡単に無添加や、オーガニックの商品が手に入るようになっています。そのような選択ができるということは、いろいろな考え方を持つ人がそれぞれの意思を尊重し生きていける社会、多様性のある社会の実現ができているひとつの証ではないでしょうか?

私は、無添加やオーガニックを掲げる商品を扱うメーカーやショップを選ぶ中で、さらに自分との関係値について考えるようになりました。もちろん、どんな商品を扱っているのかということは大事かもしれませんが、地元のものや、自分が知っている人の作るものには自分とつながるエネルギーが流れています。それは、栽培方法や製造方法に限らず、その過程の中で自分とのつながりが、選んだときの心地よさにつながる気がします。知っている人が作ってくれたものは素直に嬉しいです。生産と消費が分断されがちな現代ですが、その境界のようなものをなくしていくというのも、持続可能な社会に向けた、ひとつの消費生活のあり方だと感じています。

皆さんは、どう考えますか?

この記事を書いたのは

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株式会社いにしえ
株式会社いにしえ 山形県天童市糠塚2丁目3−11 023-616-7555 自然栽培の原料で、伝統文化などから健康に役立つ製造法で商品を作り販売する会社。

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