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栽培の違いは、貢献先の違い

ネークルでは、自然栽培、有機栽培、無農薬栽培などの作物を原料とした商品開発を進めています。それは、健康を意識した方々により色を届けようと考えているからです。
ですが、その栽培法がいかにも健康的であって最善であるかのように言いがちですが、それは注意すべき点だと自重するところでもあります。

自分の過去の言動を振り返っても「この栽培法が素晴らしい」といってしまうことも多々あったのですが、それは、他の栽培を深く知らないがゆえに言っているだけのものだと思います。

知っているつもりで比較していたり、都合よく解釈して優位な立場を得ようとしていることがあったかもしれません。

そういった私個人の経験からすると、栽培法が異なったところで、効果や結果が全く別になるかと言えば、そんなことは全くなく、やはりそれぞれに精査すべき点がたくさんあることに気付かされます。

昨今企業に浸透するようになり、「エコなこと」とか「おもいやりをもって」などと、何か薄っぺらい捉え方で流行り感が否めないSDGsも、自然栽培や有機栽培を推進しているかのように言われます。
ですが、これも各項目をしっかりと読み込むと、環境に配慮する面や生物多様性、健康などの一部の項目では、とても有益な農業のあり方と読める部分もありますが、
一方で、「飢餓をなくそう」という項目においては、全くと言っていいほど役立っていないように思えます。

世界的に大きな批判を浴びている「ある技術」がありますが、圧倒的な生産量を実現させているという点から見ると、SDGsの一項目において有益であると素直み認めてもいいのではないでしょうか?
もちろん危惧する点があることも認めつつ。

あるとき有機栽培の識者とお話ししているときに言われた言葉がとても印象的で、自分の中のバランス感覚を与えてくれたように思います。

それは、「栽培の違いを良い悪いのヒエラルキー(階層)で見るのではなく、横のヒエラルキーで見るようにしましょう」というものです。

つまり栽培の違いは、貢献できる分野や方向性の違いであり、優劣を示すものではないというものです。

SDGsにおいても、自然栽培が貢献できる項目があるように、他の栽培もそれぞれに貢献できる項目がある、それを互いに認めていきましょう、ということなのだと思います。

この記事を書いたのは

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代表取締役
井形 誠
2007年ころから、「あらゆる生き物と共存する農業の仕組みを作る」と自分の方針を固め、自然栽培の農業研修を受け、自然栽培食品店の責任者をし、自然栽培の果樹園を拓きました。 農業に転職する時、「販売の得意な農家になれば、後発農家も優位に立てる」と考えてマーケティングを勉強し、それを活かして「やればやるほどに自然が豊かになる農業」に取り組んでいます。 『薬に代わる食』『人と地球の健康を改善する』『いのちを大切にする文化を育てる』そんなテーマに共感できる方々を前進していきたいと考えています。

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