奥田政行シェフが語るいにしえワインの香りと料理の魔法
【イベントレポート】奥田政行シェフ × いにしえワイン|料理と自然栽培が奏でた特別な一夜

2025年4月18日、銀座「ヤマガタ サンダンデロ」にて、奥田政行シェフといにしえワインのスペシャルペアリングイベントが開催されました。
日本を代表する料理人である奥田シェフが、いにしえの自然栽培ワインに合わせた7品のコース料理を構成。全国から集まった35名のお客様とともに、味と香りと思想が共鳴する夜を過ごしました。
出会いから10年、想いが形になった日
奥田政行シェフとの出会いは約10年前。山形の伝統野菜を全国に届ける活動をしていた当時、シェフにインタビューする機会がありました。
そのとき教わった「味覚とは、毒を感知するためのセンサー」「体に良いものは、喉を通ると胸にスッと染み込む」という言葉が、今の自然栽培への取り組みに影響を与えています。

銀座で開催された一夜限りのフルコース
会場は、銀座の名店「ヤマガタ サンダンデロ」。満席となった35名のお客様に、以下の7品+ドルチェの特別コースをご提供しました。
- 庄内豚生ハム×ホワイトアスパラのフリット – ワイン:HANAEMI green 24
- 庄内浜のイカのサラダ(当日は富山産に変更) – ワイン:Gara Mogi 22
- 帆立とキャビアのラビゴット – ワイン:Gara Mogi 22
- 桜海老とセリのクリームフェデリーニ – ワイン:Gara Mogi 22
- 平目とハーブのバターソース – ワイン:N.B.W 22
- フォアグラのポワレ ヴェルジュエティロット
- 山形牛フィレ肉のステーキ 味噌ソース
- バラのドルチェ







ワインが語り、料理が生まれる
奥田シェフは試飲段階から、「ちょっと驚いた。ブラインドで飲んでも美味しかったし、BIOだとすぐにわかった」「酸に特徴があったので、それを口の中で混ぜると美味しくなる料理を用意した」と語ってくださいました。
「このワインを飲んだ瞬間、料理が浮かんできちゃった」とも。いにしえワインが料理のインスピレーションとなり、構成されたことは大きな誇りです。
いにしえワイン3種の個性と物語

HANAEMI green 24(微発泡白)
青いデラウェアを早摘みして造られた泡。ぶどうの香りと爽やかさが際立ち、前菜との相性が抜群です。
→ HANAEMI greenの詳細
Gara Mogi 22(オレンジ)
全房発酵で仕込んだ力強い1本。華やかな香りに渋みや苦味が共存し、個性的な料理にも負けない存在感があります。 → GaraMogiの詳細
N.B.W 22(白)
「春の小花の香り」「サンセールのような横の波の香り」と奥田シェフが語った白ワイン。完熟前のぶどうを使い、優しい酸が料理を支えます。 → N.B.Wの詳細
味噌が“お土産”から“主役”に
実は当日、参加者のお土産として持参していたいにしえの味噌を、奥田シェフがひと目見て「これ、使おうか?」と提案してくれました。
そこで予備分をお渡ししたところ、ステーキのソースにアレンジしていただきました。
「お肉の旨味を引き出すには、味噌のコクがちょうどいい」
と語ってくださり、即興とは思えない完成度の高さで、味噌の新たな可能性を示してくれました。
香りの正体が見えた瞬間
今回のイベントで最も衝撃だったのは、奥田シェフがいにしえワインの香りについて語った言葉でした。
「春の小花の香りがする」
私はそれまで、畑に草花を残すことは「飲みやすさ」に影響していると考えていました。
しかしこの言葉で、香りの複雑さや余韻の広がりが生態系そのものから来ているのだと確信しました。
奥田シェフも「この香りには、それを活かせる料理がある。つまり、食中酒としての力があるということ」と語ってくださいました。
「おいしいは、幸せ」を体現できた夜
イベント終了後、5人もの参加者から同じ言葉をいただきました。
「幸せな時間をありがとう」
その瞬間、自然栽培の普及の大先輩である「サンスマイル」の松浦社長の言葉が心に響きました。
「おいしいは、幸せ」
それを、いにしえワインと奥田シェフの力で、形にできた——
主催者として、これほど嬉しいことはありませんでした。
これからの展望
奥田シェフとの時間は、私自身にとって何よりの学びであり、成長の機会です。
だからこそ、今後も年に2回ほど、継続してペアリングイベントを開催していきたいと考えています。
また、奥田シェフ以外にも、学びたい料理人の方々が全国にいらっしゃいます。
いにしえの自然栽培ワインや味噌、米などを通じて、料理人との共創イベントを積極的に開催していきたいと思います。
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