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なぜ無肥料、無農薬を選択するのか?【生態適合農業】

なぜ無肥料、無農薬がいいか?を簡潔に書いてみようと思います。

私にとっては、ずーっとやってきたことなので、当たり前になっていましたが、皆さまにとっては、そもそも気にしたことがないかもしれません。

新入社員研修をやる機会もあるので、ここで改めて私なりの考えを簡潔に紹介しようと思います。

一般的に【農薬】の役割は、虫や微生物による害を防ぐことが主で、一部では、果実の落下を防ぐのようなものがあります。また、除草剤と言われる、作物以外の植物を枯らすものもあります。

【肥料】の役割は、成長に必要な栄養を供給するもので、液体状のものから、顆粒のもの、そして堆肥といわれる植物や家畜の糞尿を発酵させたものなどがあります。また、緑肥と言われる植物を育て、それを意図的に土に漉き込むなどの方法で作物に栄養供給するなど、方法は多様にあります。

農薬と肥料を使わない「無農薬無肥料」、「自然栽培」などをやる理由として挙げられるのは、

・農薬や化学肥料が体に悪影響を及ぼす可能性があるから
・肥料が分解される過程で、環境に有害なガスを発生させることがあるから
・より自然に近い形で栽培したものの方が健康に良いと考えているから

などが主なものだと思います。

農薬や肥料を使わないことは、生産量の不安定、品質のばらつきなどを招くなど、生産者のリスクは大きいものですが、それぞれに想いを持ってそのリスクをとって取り組まれています。

いにしえとしては、消費者の皆様の理解を深め広げることで、そのリスクを分散することも大切な取り組みの一つです。

ちなみに、私が自然栽培などのJEFA(生態適合農業)に取り組もうと思ったきっかけは、上記とはちょっと違います。

虫や動物などの生き物を大切にしたい、それらと共生するような農業のやり方を見つけたいっていうところから入っています。

殺虫剤、殺菌剤、除草剤など、”生き物を排除することで、自分たちの糧を得る”という農業の常識を、

にしていきたいと思って始めました。

だから自然栽培。だから生態適合農業

〇〇がダメという視点は、矛盾を生んでしまうし、批判と取られかねないのであまりしません。

SDGsにある飢餓を無くそうっていう項目を例に見ても、自然栽培、生態適合農業では、食料危機を脱するのは、かなり困難だし、そこを目的に栽培している人はほとんどいないように思います。そういった意味では、現在の技術では農薬と肥料に頼ることが最適だと思います。

つまりそれぞれの栽培方法には、それぞれに目的や最適な役割があって、どれも必要な経過を辿って進化しているものだから、これからどれを選択していくかっていることが大切なのかと思います。

今は、農薬と肥料に頼る農業が主流でも、50年後、100年後にそれに変わる新しい農業の姿があればいいなぁと思って取り組んでいます。


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この記事を書いたのは

Writer
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代表取締役
井形 誠
2007年ころから、「あらゆる生き物と共存する農業の仕組みを作る」と自分の方針を固め、自然栽培の農業研修を受け、自然栽培食品店の責任者をし、自然栽培の果樹園を拓きました。 農業に転職する時、「販売の得意な農家になれば、後発農家も優位に立てる」と考えてマーケティングを勉強し、それを活かして「やればやるほどに自然が豊かになる農業」に取り組んでいます。 『薬に代わる食』『人と地球の健康を改善する』『いのちを大切にする文化を育てる』そんなテーマに共感できる方々を前進していきたいと考えています。

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