[代表インタビュー vol.21]虫に食べられすぎず、病気にもならないための環境づくり
※こちらの記事は、慶應義塾大学政策・メディア研究科の学生、林聖夏さんに、弊社代表の伊藤誠が受けたインタビューを書き起こしたものです。
伊藤:
あとよく言うのはやっぱり、肥料分が多かったり、単一栽培とか、多様性もねいろんなやり方があるんだけど、土が肥えすぎたりすると、虫が出るっていうのはあるし、土の中の土が窒息してると虫が増えるってことはよく聞くので、その辺が本当に作物自体に窒素というか窒素分が少ないと虫が減るんですよ。虫が窒素をどういうふうに戦略的に効率よく取るかって考えて葉っぱとかを選んでると思うので、窒素が濃い葉っぱを食べたいんですよね。虫たちは。
で、そこに卵を産む虫たちも、ここに栄養がいっぱいあるからと産んでいくと思うので、必要最低限の栄養分で育つ植物をつくってあげたら、そんなに寄ってこないと思うんですよ。ただトマトみたいな果菜類みたいのはそこに種が入ってるので、虫よりも鳥とか、哺乳類が好むようにできてるはずなんですね。なのでそしたら葉っぱを食べてくれるし、虫だったら。その辺で葉物だったら、私達未熟で食べるじゃないですか。種でもないので。そういうところはやっぱり窒素分が多いところに虫が寄ってくるから私達が食べたい部分が虫にやられてるとなりやすいんだけど、トマトを食べるのって多分、鳥とか、ちっちゃい動物とかだと思うので、やっぱ哺乳類としての共通のバッティングの仕方をするけど、葉っぱはバッティングするのは多分肥料分が多いからだと思うので、肥料分を抜いてくれる作物とかを一緒に植えると、もしかすると変わるかもしれない。
ちょっと私は詳しくわかんないけども。肥料は、2、3年は残るので、そういうので虫が来たのかなとか。考え方としては、受け入れるしかないんだけども、うん。
林:
確かに、でもそのときにやっぱり何でこの虫が今ここに来てるんだろうみたいなところの考え方はされてるなって思いますね。やっぱり窒素分が多いからこの葉っぱ食べられてるんだなとか、そういう捉え方というか。
伊藤:
うんうん。あともう1個NHKのにもあったけども、誘引ガス、植物を食べる草食の虫が食べた葉っぱを食べると、揮発性物質が出て、そのガスを嗅いで、肉食昆虫が来てその虫を食べてくれる、という関係性があるときに、一つは防御物質を出すような力が強い植物や作物ができてるかっていうのと、肉食昆虫が来れる環境があるかどうか。草食昆虫よりも、活動範囲が広いので、その周りに生息できる場所があれば、肉食昆虫も他で生息しながら周ってきてくれて、がぶって捕食しに来るんだけど、周りに草むらがなかったりすると、肉食昆虫が入れる場所がなかったりするので。あと農薬をまいて虫が少なかったりするとね。
なので、周りに自然とか、草むらとかがあれば、助けに来てくれる虫がいるので、そういう昆虫が少ない環境なのかなとも、ちょっとみますよね。それ菌も一緒ね。菌も浮遊菌とかいろんな菌がいれば、病気の発生がしづらくなるので、うん。それが病気が多いところっていうのは、まず周りに浮遊してる菌が少ないのと、土壌中の菌に多様性が少ないっていうことが考えられるので。
林:
浮遊菌って、何かどう増えるとか、何かあったりするんですか?
伊藤:
雨が降ってきて、地面に落ちるじゃないすか。パンってはじけるときに一緒に飛び上がってくるんです。で、空気中に漂ってる。だから病気が多くなるときって、雨の後って菌が結構浮いてることが多いんですよ。雨の日に、例えば、畑入ったりとか、葉っぱを切る作業とかをすると、菌が付着する可能性があるので病気の原因になりやすいんです。だから雨の日はあんまり入らない方がいいし、雨の直前直後とかでも、ハサミを入れる作業とかはあんまりやんない方がいい。
林:
ええ。
伊藤:
ハサミで切った傷口が乾いてくれてからはいいんだけど、生きた状態だと中に菌が入りやすくなるので、強い菌が入っちゃったりすると、病気として大量繁殖しちゃうので、空気中の浮遊菌は結構大事かなと思います。見えないけども、影響してるっていう意味で。
林:
大事ですね。土を触った手で葉っぱを触ると菌が葉っぱについちゃうから病気になりやすいみたいなそういう話は聞いたことあるんですけど、浮遊菌のところまでは・・・
伊藤:
雨の後はね特に良くないので。
林:
そうなんですね。いや面白い。いや、ありがとうございます。あっという間に2時間が経ってしまいました。
伊藤:
2時間ありがとうございました、色々聞いてもらって。
vol.22に続く