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[代表インタビュー vol.9]「3割は他の生き物に食べられる」という前提で生業のあり方を考え

 ※こちらの記事は、慶應義塾大学政策・メディア研究科の学生、林聖夏さんに、弊社代表の伊藤誠が受けたインタビューを書き起こしたものです。

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伊藤:

ねずみに食べられてしまう苗木が何本かあるっていうのはある程度許容しなきゃいけないかなと思いながら、ほどよくあるっていうところに私達が理解できれば。そうすると1本栽培だったら、例えば、1人の農家さんが生活するのに1ヘクタールが必要だったら、私達は3割くらいがやられちゃうから、1.5ヘクタールぐらいあったら1人分成り立つかなとかっていう計算の仕方をすれば、農業の生業としては成り立つんじゃないかなと思って。

林:

なるほど。あれですね。ほどほどに、っていうワードがすごい出てるなって思うんですけど、やっぱり苗木がやられるっていうことを許容しないといけないとか、ネズミはネズミで良いバランスをつくってくれてるものでもあるから、やっぱり私達にとっての完璧というか、何かそういうのは求めたらいけないんだなというところはすごい感じますね、伊藤さんのほどほどにっていう言葉からも。

伊藤:

何かそれがあると精神的にも楽だしね。計算するときも、害がないことを前提に計算しちゃうと、もうすごくかっかかっかしてくるんですよ。やられたくないから。虫来たとか、動物来たって言って怒っちゃうんだけど、もうそれはね、3割それでやられるんだっていう前提でいれば、ある程度許容できるし、中心軸を自分たちの収穫物に置くんじゃなくて、営みの中で、どのくらい取れるだろうかっていうふうに考えていけば、うん。見つけていけるかなと。最適な割合っていうのをね。

林:

確かに3割やられるっていう前提で、土地とかを確保したり、植えるものを考えたりするっていう感じですよね。確かに。私が将来目指してる姿として、畑でできたもので生活したいみたいな気持ちがあるんですよ。外から買わないで、できるだけ育てたもので、つくったもので基本野菜とかはまかないたいと思うんですけど。そうですね。確かに、農薬なし肥料なしって難しいなって今思ってるんですよね。やっぱりやられちゃうし、トマトとかもすごいコガネムシとかにもう食べられちゃってて。1人分だったら賄えるんですけどやっぱり家族分ってなるとかなり難しいなって思っていて。

伊藤:

なんかその辺は精神的なものが一番大きいんだけど、100%にしなきゃいけないのっていうのを自分の中に問うてみて、そのこだわりって何のためかを追求していくと、たいした意味がなかったりするんですよ。だけど、8割9割を自分でやってできないところは他からもらおうかなっていうふうに考えられると、本質的な大事な部分と、そのこだわりすぎてつらくなる分を手放せるので、逆にその社会性っていうのを身に付けられるんじゃないかなと思うんですよね。

林:
そうですね。確かに。

伊藤:

考え方ね、そこは。

林:

いやなんかいいですね。

vol.10に続く

この記事を書いたのは

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株式会社いにしえ
株式会社いにしえ 山形県天童市糠塚2丁目3−11 023-616-7555 自然栽培の原料で、伝統文化などから健康に役立つ製造法で商品を作り販売する会社。

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