[代表インタビュー vol.5]人間が食べられるものは命をいただき、食べられないものは他の生き物にとっての生きる糧となるようにする
※こちらの記事は、慶應義塾大学政策・メディア研究科の学生、林聖夏さんに、弊社代表の伊藤誠が受けたインタビューを書き起こしたものです。
林:
ちょっと戻るんですけど、伊藤さんの中でやっぱり多様性、そこの中で牽制させるというか調和させるみたいなところが大事だっていうのをおっしゃってたと思うんですけど、その中でいろんな波をやっぱりつくるみたいな話があって、何か他にいろんな波を作るためにやってることってあったりするのかなっていうのを聞きたいです。
伊藤:
これ波っていうのかどうかわかんないけど、今、アシナガバチの巣箱を用意して、イモムシたちをアシナガバチに駆除してもらってるんですよ。これは、ミツロウのキャンドルを作ってる方がいて、今月(8月)25日にその勉強会をやるんですけど、元々ハチが飛んでくれて、イモムシを駆除してくれたら葉っぱの食害が減るかなと思ってて、私が捕るとただの殺傷になるじゃないすか。
林:
はい。
伊藤:
だけど、アシナガバチたちが食べる分には自分たちが生きる糧なので、自然の摂理かなと思ったんですね。だったら、私が無駄に虫を殺すんじゃなくて、ハチたちの生きる糧になるように命を使ってもらえるんだったら、それで駆除してもらえるんだったら私達も都合がいいと思って。
無駄な殺生で、生きるものが、なんだろうな、いただかない命を守られるっていう農業をしたくてですね。食べるものに関しては命をいただこうと思えるんですけど、食べないものに関してはなるべく殺したくないという考え方があって。アシナガバチたちの餌になるんだったら、それを私達が意図的に環境をつくって、彼に食べてもらって食害が減るんだったらそれはありがたいと。
ちょっと一歩自然の摂理に近いところに入り込んでるかなと思えたので、それをちょっと考えたときに、アシナガバチの巣箱をつくってる方を見つけまして、ちょっと相談したんですよね。そしたらアシナガバチの生態をすごく詳しく知ってらっしゃって、最初は箱を用意したら、アシナガバチが巣をつくるかなと思ったんですけど、ちょっと逆でアシナガバチの巣に引っ越してもらって、見つけた巣を箱の中に入れると、アシナガバチがある程度安心をするんですよ。巣が守られてる場所に入ったっていうことで。アシナガバチって巣を守るため以外にほぼ刺さないんですね。
林:そうなんですね。
vol.06に続く